ストレッチガード®テープを用いたダクト周りにおける防水施工の正しい手順
壁を貫通している換気扇の排気口などのダクト周りは、漏水事故が発生しやすい箇所として知られています。そんなダクトの一次防水といえばサイディングとの接続部におけるコーキング処理が一般的ですが、このコーキングも経年劣化は避けられません。
そこで重要になるのが、万が一コーキングなどから水が浸入してしまった場合の二次防水ともいえる、ダクトと透湿防水シートとの接続部における防水処理です。
その方法として主に用いられているのは、以下の図のような防水テープの重ね貼りです。
最近ではプラスチックでできた成形部材の使用や、本日ご紹介するストレッチガード®テープを用いるケースも増えていますが、防水テープを重ね貼りしていることが多いのが現状です。
この防水テープですが、一見テープを何重にも貼ることによって防水対策が取れているように見えますが実は危険がいっぱいです。
貼り方によっては施工時にテープ間に隙間が出来てしまったり、重ね貼りしたところが剥がれてしまい水みちが出来てしまったりなど、何枚も貼るので時間がかかる割には水が侵入してしまうリスクが非常に高いのです。
こうしたダクト周りの漏水事故を未然に防ぐための防水処理として、デュポン社ではダクト用の防水ブチルテープとしてストレッチガード®テープが販売されており、もともと防水テープの重ね貼りをされていた施工業者様などから、たいへんご好評いただいております。
そこで本日は、このストレッチガード®テープを用いたダクト周りの正しい施工手順についてお伝えいたします。
目次
ストレッチガード®テープの特徴
ストレッチガード®テープはダクトと透湿防水シートとの接続部に用いる防水ブチルテープです。円形のダクト周りに沿うように施工します。
このストレッチガード®テープは、引っ張って伸びる伸張性という特徴を持ちます。 この特性により、貼った後に元に戻ろうとする力を最小限に抑えて剥がれにくくなるだけでなく、円形のダクトであっても形状に合わせて引っ張りながら固定することが可能になります。
これにより何枚も貼り合わせる通常の防水テープ施工よりも時間短縮になり、職人さんによる施工のムラを無くすことも可能に。また、仕上がりもとても綺麗に見えます。
では続いて、具体的な施工方法について解説していきます。
■手順①ストレッチガード®テープを必要分切り取り、小さい方の剥離紙を少しだけ剥がす
まずはストレッチガード®テープをダクトの大きさに合わせて必要な分切り取ります。一度ダクト周りに巻いてみて、一周分よりも数センチほど長めに切り取っておきましょう。切り取ったら、真ん中の折り目に合わせて半分に折り曲げておきます。
続いて、2枚ある剥離紙のうちの小さい方を少しだけ剥がしておきます。
※注意!このときまだ、大きい方の剥離紙は剥がしていません。剥離紙を剥がす方を間違えないようにご注意ください。
■手順②ぐるっとダクトへテープを接着させる
続いて、剥離紙を剥がしたテープを半分に折った状態のまま、ダクトに対して接着させていきましょう。剥離紙を少しずつ剥がしながらぐるっとテープを貼り付けていきます。
このとき、開始位置を1~2センチ中心より被せておき、一周した後に重ねやすくしておきます。
※注意!小さい剥離紙の方がダクト、大きい剥離紙の方は壁側へ貼り付けることになりますので、間違えて逆にならないように注意しましょう。
■手順③大きい方の剥離紙を少し剥がして壁に貼り付け、もう一方と重ね合わせる
ダクト周り全体にテープを接着できたら、すべて貼り付ける直前に最初に貼った部分のテープの大きい剥離紙を剥がして壁に貼り付けます。
そして、壁に貼り付けた部分にテープの最後の部分を重ね合わせて接着させます。しっかりと接着させて、隙間ができないようにしましょう。
■手順④残りの剥離紙を剥がして全体を圧着
最後に、残った剥離紙をすべて剥がしてから、外側へ広げながら壁部(透湿防水シート)へ圧着させていきます。
ストレッチガード®テープは引っ張って伸びる伸張性テープですので、綺麗な円形にテープを貼り付けることが可能になります。しっかりと引っ張りながら、なるべく隙間や折り目ができないように綺麗に貼り付けていきましょう。
これで、ストレッチガード®テープの施工は完成です。
ストレッチガード®テープを利用されている工務店様や施工業者様からの声
「見た目が綺麗で安心です」
「以前防水テープを重ね貼りしていたときは、施主様が現場に来られたときに心配されることがあった」
「テープの貼り方をどうしようかと悩むことがなくなった。防水テープの貼り方を細かく指示するのは面倒なので」
「以前はダクトにぴったりはめるプラスチック成形品を使用していたが、ダクトの大きさに合わせて全部準備するのが大変だった。テープ1本で済むのは楽」
「透湿防水シートでタイベックを使ってるから相性も良くて貼り付けやすくて気に入っている」
このように、現場での見た目の綺麗さ・施工手順のわかりやすさ・施工の簡便さについてのコメントをいただいております。
■工務店や施工業者様からよくいただく質問
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細いダクト(ドレンホース、ジャバラホースなど)のときに貼るのが難しい。なにか良い方法はありますか?
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今回ご紹介した、デュポン社推奨の方法で貼りにくい時の対処方法を1つお伝えします。
ストレッチガードテープを2枚用いた方法です。
ダクトの下半分を1枚目のストレッチガード®テープで固定してから、上半分をもう1枚のストレッチガード®テープで固定する方法を試してみてください。
この方法であれば、下半分をまず固定して動かないようにしてから、上半分を固定することができるので多少貼りやすくなるかと思います。注意としては、テープを重ねる場所は上半分のテープで下半分のテープを覆うように貼ってください。
特にジャバラホースの場合は粘着しにくいと言われることもありますが、テープ2枚を使うことで概ね解消されるかと思います。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日はストレッチガード®テープを用いたダクト周りにおける防水施工の正しい方法についてお伝えいたしました。
ダクト、という家全体から見れば小さな箇所かもしれませんが、1箇所でも施工ミスがあれば雨漏りに直結する重要な場所です。
施工する人にとっても、施工が楽になったり、施工ミスが減ったりするのはとても大きなメリットに繋がります。
これを機に、一発施工で便利なストレッチガード®テープを検討されてみてはいかがでしょうか。
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