雨漏りで家にどんな被害が生じる?雨漏りが引き起こす問題と工務店・施工業者が意識すべきこと

新築で建てた家でも雨漏りが生じることは以前の記事でも紹介しました。

また壁内の湿気が室内と室外との温度差によって水分となってしまう「夏型結露」も雨漏りと同様の被害をもたらすことをお話してきました。

今回の記事では、こうした雨漏りが発生した場合、家にどのような被害をもたらすのかをご紹介していこうと思います。

ぜひ工務店・施工業者様の意識を高めていただくためにも、家に雨漏りが生じた場合の被害の大きさについても知っていただきたいです。あなたが建てた家が雨漏りしてしまうということは、とても大きな被害を生んでしまう可能性があるのです。

雨漏りは雨がポタポタ落ちてくるだけではない!

雨漏りというと雨がポタポタ落ちてきてバケツで受け止めるのを思い浮かべますが、雨が落ちてくること自体はそこまで大きな被害にはなりません。そんなことよりも重大な被害になりかねない問題が、目には見えないところで起こっています。

見えない部分で多大なる被害を呼び起こしてしまう危険性があるのが雨漏りです。

代表的な被害をいくつかご紹介していこうと思います。

被害1:木材の腐食

雨が外壁の隙間などから侵入した場合、雨水が木材を濡らし、そのまま長時間乾かず徐々に腐っていきます。

厳密に言えば「腐朽菌」とよばれる菌が木材に付着し、水分を得て繁殖することで腐らせていきます。

どんなに良い木材を使っていたとしても、腐った木材は強度が下がり耐震性も弱くなるほか、隙間風、気密性能の低下なども及ぼします。

被害2:シロアリ

シロアリは水分を含んだ木材を好み大量発生します。つまり雨水が浸入している建物は、シロアリにとって居心地の良い最高の環境と言えます。そしてシロアリがその木材を食べ、木材の劣化がさらに進行。気づいたときには木材がスカスカということも。

なお湿気が多いと、シロアリだけではなく害虫や様々な菌も家に住み着きやすくなります。

被害3:カビ

カビは高温多湿の環境を好んで生息しますので、春以降の季節は要注意です。

雨水を含んだ木材だけでなく、クロスの裏、漆喰やジョリパッドなどの内側などもカビは発生しやすいです。建材にダメージが及ぶだけではなく悪臭の原因にもなり、感染症やアレルギー症状、シックハウス症候群などの健康被害も出る可能性があります。

被害4:風評被害

これは直接の被害にはなりませんが、現代はネット社会だということを忘れてはいけません。一般人がブログやSNSで情報発信をしたり、住宅系の掲示板、Google口コミレビューなどでクレームを書き込むことはとても簡単にできるようになりました。

「◯◯で建てた家がたった3年しか経ってないのに雨漏りして本当最悪。これ以上被害者が出ないことを願います」

という口コミを見ることは決して少なくありませんし、クレーム1つが大きな風評被害となって経営が危ぶまれるケースもあります。

雨漏り被害を起こさないために工務店・施工業者はどうしたらいいのか

お施主様というのは、数ある工務店やハウスメーカーの中からせっかく御社を選んでいただいた大事なお客様です。

御社が建てた家で雨漏り被害を発生させないためにどんなことができるのか、3つの方法をご紹介します。

1.雨漏りしやすい箇所の施工品質を上げる

家全体の施工品質を上げていくのはもちろんのこと、雨漏りしやすい場所の品質は特に意識を高めていただくことが重要です。なぜなら瑕疵期間の保証事故の9割以上が雨漏りだからです。

前回の記事でもご紹介した通りTOP3は【1位外壁、2位バルコニーおよび陸屋根、3位軒と外壁の取り合い部】になります。まずはこれらの施工品質だけでも大工職人、現場監督含めて徹底することは意識しましょう。

2.雨漏りを防ぐ防水部材を積極的に採用する

雨漏りを防ぐ防水部材を積極的に採用しましょう。費用の関係で省略したり、性能の低い部材を使うことは様々なリスクを高めてしまうことになります。

●透湿防水シート

透湿防水シートは雨漏り防止のための代表的な部材です。外壁の隙間から万が一雨水が侵入した場合に、雨を壁体内に入って木材が濡れることを防ぎます。同じ家に30年~50年と住むのは当たり前ですし、かんたんに壁を剥がして透湿防水シートを貼り替えることはできません。ぜひ耐久性の高いシートを選ぶようにしてください。

当社ではデュポン™製品のタイベック®シルバーの使用を推奨しています。50年相当の劣化耐久試験をクリアしている、耐久性能にとても優れた透湿防水シートです。

●水切りシート

開口部やバルコニー等で水切りシートは使用していますでしょうか。水切りシートとは、窓枠などの開口部、ダクト周り、バルコニー笠木やパラペットなど雨漏りし易い箇所に施工することで漏水事故を防ぐことができるシートになります。従来はアスファルトフェルトでできた水切りシートが主でしたが、近年では防水性能が高いだけでなく、薄くて施工性にも優れた水切りシートが登場しています。

当社が推奨するデュポン™製品のフラッシングシート®であれば、優れた防水性能を持ちながら従来の水切りシートの1/8の薄さでとても施工しやすいシートです。さらに「透湿性能」も持ち合わせておりますので、万が一水切りシートを施工した下の木材が湿気を含んだ場合にもその湿気を外へ逃してくれます。

下の図ですが、水を含ませた合板にフラッシングシート®を巻いた場合、透湿性能によってカビが

3.定期点検を忘れず、隙間やヒビ割れへの対応を行う

3つ目はこまめな定期点検です。サイディングの繋ぎ目、開口部の角部などの隙間など、雨漏りしやすい場所で問題が発生する前にコーキング処理などの予防策を行っていただきたいです。

大手ハウスメーカー等であれば30年間の無料点検など実施していますが、地域の工務店だと定期点検をそこまで徹底できていない会社も珍しくありません。御社では徹底できているでしょうか。

お客様が数ある会社の中で地域の工務店を選んだのは、金額や設計力もありますが、何よりも「長期にわたって地元の会社に家の面倒を見てもらいたいから」です。何年も行っていないと行きにくいかもしれませんが、地域に根づいて経営を行う上でこうしたアフターフォロー活動はとても重要です。お客様の期待にしっかり答えるためにも、定期点検を徹底しましょう。

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